決定的瞬間からは程遠い、あまりにもありふれた日常の一コマ。
しかし、そこには人生に欠かせないものが写し出されている。
これは写真の本質などという大袈裟な話ではなく、ただ私がそう信じているというだけのこと。
歴史的な事件や劇的な出来事だけでは、人生の全てを語ることはできない。
何も特別なことが起きなかった平凡な日々にこそ、幸せを感じることがある。
どんなに些細な瞬間でも、それが折り重なっていく先に、何か大きな意味が待っているのだろう。
だからこそ私は願いを込めてシャッターを切る。
ありふれた日常がこれからも続きますようにと。